子ども用のギア選びでは板やブーツが重要視されがちですが、実はビンディングがスノーボードの操作性や安全性を左右する重要なアイテムです。ビンディングはスノーボードの板とブーツを固定する重要な接点で、足周りのサポートやパワー伝達の役割があります。
この記事では、子ども用のビンディングの選び方をわかりやすく解説し、各ブランドから具体的におすすめのキッズ・ジュニアモデルをご紹介します。キッズ用(4〜8歳)とジュニア用(9〜12歳)に分けておすすめモデルを紹介しますので、子ども用のビンディング探しの参考になれば嬉しいです。
子ども用のビンディングの選び方

キッズ・ジュニア用のビンディングは「安全性」と「楽しさ」を重視することが重要です。子どもが快適にスノーボードを楽しむためには、以下のポイントを意識してビンディングを選ぶことがおすすめです。
- 子ども用ビンディングのサイズの選び方
- ホールド力とフィット感が最も重要
- 軽量で柔らかめのビンディングがおすすめ
- 着脱がしやすいビンディングがおすすめ
子ども用ビンディングのサイズの選び方
子ども用のビンディングを選ぶ際に最も大切なのは、ブーツとのサイズが合っているかどうかです。キッズ・ジュニアモデルのビンディングも基本的に「XS・S・M・L」のようにサイズが表記されており、ブーツの大きさに合わせて選びます。
ビンディングのサイズごとに「◯〜◯cm」のようにブーツとの対応サイズが記載されているので、範囲内で子どものブーツと合わせて選んでください。(対応サイズの範囲はブランドやモデルによって異なります。)
ブーツとビンディングがしっかりとフィットしていればボード操作も安定し、子どもの上達スピードも上がります。
ホールド力とフィット感が最も重要

キッズ・ジュニア用のビンディングを選ぶうえで最も重要なのは、足元のホールド力とフィット感です。ビンディングは単にブーツを固定する道具ではなく、子どもの足の動きをボードに伝える大切な役割があります。どんなに高性能なブーツとビンディングを選んでも、フィット感が悪いとパフォーマンスを最大に発揮できません。
基本的にビンディングとブーツのサイズが合っていれば問題ありませんが、ブランドや形状によっては相性が悪く、うまくフィットしない場合があります。特に成長期の子どもは足の形やサイズが変化しやすいので、ブーツとビンディングの相性を事前にしっかり確認することがおすすめです。
フィット感の確かめ方は、実際にブーツを履いた状態でビンディングに固定し、足首から甲にかけてしっかりとホールドされているか、ストラップが均等にフィットしているかを確認しましょう。安心感のあるホールド力と快適なフィット感があれば、スノーボードの操作性が高まり子どもの上達も早くなります。
軽量で柔らかめのビンディングがおすすめ
子どもは大人に比べて体重や筋力が少ないため、軽量で柔らかめのビンディングがおすすめです。ビンディング自体が重いとボードの取り回しが難しくなり、子どもは滑走中に疲れやすくなります。また、硬めのビンディングは基礎を学んでいる子どもには扱いづらく、足への負担が大きいこともデメリットです。
柔らかめのビンディングは操作性が高く扱いやすいため、子どもがターンやエッジ操作を学ぶのに適しています。最初はスノーボードの「楽しさ」と「安全性」を優先することが大切なので、子どもが快適に滑るためには軽量で柔らかめのキッズ・ジュニアモデルがおすすめです。
着脱がしやすいビンディングがおすすめ
キッズ・ジュニア用ビンディングをの選び方では、着脱のしやすさも大切なポイントです。スノーボードではリフトに乗るたびに片足を外し、降りたらまた装着するという動作を繰り返します。ビンディングの操作が難しいと着脱に手間と時間がかかり、子どもがストレスを感じて疲れてしまいます。
子どもが自分でスムーズに着脱できるビンディングを選べば、ゲレンデでの時間を効率的に使い、1日中快適にスノーボードを楽しめます。
【4〜8歳】キッズ用のおすすめビンディング5選

4〜8歳程度の小さな子どもにおすすめのキッズモデルのビンディングを以下にご紹介します。(年齢はあくまでも目安で、子どもの身長や体格によって変わる場合があります。)
- 【UNION】Cadet One
- 【BURTON】Mini Grom
- 【RIDE】MICRO
- 【K2】LIL MINI
- 【FLOW】MICRON
【UNION】Cadet One

ブランド | UNION |
---|---|
モデル | Cadet One |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | XS(13.5〜17.5cm) |
「Cadet One」はUNIONで最も小さいビンディングで、スノーボードを始めたばかりの最年少ライダーのために作られたキッズモデルです。足を包み込むようなストラップは着脱が簡単で、雪の中でもスムーズに装着できます。
サポート力と柔軟性のバランスが良いため、子どものターンの練習やスピードコントロールに安心感を与えてくれます。とても軽いため小さな子どもでも快適に操作が可能で、スノーボードの上達をサポートしてくれるビンディングです。

【BURTON】Mini Grom

ブランド | BURTON |
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モデル | Mini Grom |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | S(13.5〜19.5cm) |
BURTONの「Mini Grom」は、特に小さなお子さまに優しい設計が魅力のキッズモデルです。最大の特徴は着脱のしやすさで、子どもが手袋をしたままでも自分で付け外しがしやすい設計になっています。柔らかめのフレックスなので足首が発達途中の子どもでも無理なく動かせ、自然な体の使い方でボード操作を楽しめます。
軽量で疲れにくいのもポイントで、小さなライダーが自信を持って雪の上に立ち、最初のターンの成功体験を積むのに最適なモデルです。「Mini Grom」は初めてのボードセットとして特におすすめのキッズ用ビンディングです。

【RIDE】MICRO

ブランド | RIDE |
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モデル | MICRO |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | XS(16.0〜19.0cm) S(20.0〜23.0cm) |
RIDEの「MICRO」は、遊び心あふれる初級キッズライダーに向けたビンディングです。軽量設計に加え調整が簡単なので、子どもの成長に合わせてストラップの長さを素早くフィットさせられます。柔らかく快適な履き心地で、転んでも痛く感じにくく安心して練習できます。
「MICRO」は雪の上での遊び時間を楽しく盛り上げながら、スムーズに基礎動作を覚えていける信頼性の高いキッズモデルです。
【K2】LIL MINI

ブランド | K2 |
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モデル | LIL MINI |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | XS(16.5〜21.5cm) S(20.0〜25.0cm) |
K2の「LIL MINI」は、小さな子どものファーストステップにぴったりのビンディングです。軽量で扱いやすく、子どもが自分で締め付けができるシングルストラップが採用されています。
K2のテクノロジーと機能が存分に詰め込まれており、初めて板に乗るキッズでもバランスを取りやすい構造になっています。「LIL MINI」は長時間のライディングでも足が疲れにくく、遊びながら自然に上達したい子どもにおすすめのキッズモデルです。

【FLOW】MICRON

ブランド | FLOW |
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モデル | MICRON |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | S(17.0〜19.0cm) |
「MICRON」は小さな子どもの上達にぴったりなFLOWのキッズモデルで、着脱方式にリアエントリー式を採用しているのが大きな特徴です。かかと側から素早く足を入れて倒すだけで装着できるため、ストラップの操作がいらず、小さな子どもでも自分で簡単に着脱ができます。
リフトを降りてすぐに滑れる操作性は、子どもにとってストレスが少なく親にとっても非常に助かります。軽量ながらもサポート力があり、柔らかいフレックスが自然な動きを促してくれるので、子どもが無理なくターンや雪上での操作を覚えることが可能です。

【9〜14歳】ジュニア用のおすすめビンディング7選

9〜14歳程度の成長期の子どもにおすすめのジュニアモデルのビンディングを以下にご紹介します。(年齢はあくまでも目安で、子どもの身長や体格によって変わる場合があります。)
- 【UNION】Cadet Mini
- 【UNION】Cadet Pro
- 【BURTON】SMALLS
- 【RIDE】K-1
- 【K2】YOU+H
- 【FLOW】MICRON YOUTH
- 【FLUX】FL
【UNION】Cadet Mini

ブランド | UNION |
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モデル | Cadet Mini |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | 17.5~21cm |
UNIONの「Cadet Mini」は成長期の子どもにぴったりのジュニアモデルです。超軽量で柔らかい設計となっており、体重が軽めな子どもでも違和感なく扱えます。さらに装着していることを忘れるほどのフィット感と高い耐久性を持ち合わせ、ジュニアモデルながら性能に一切の妥協はありません。
ヒールカップを動かすことで5段階サイズ調整できるので、成長の早い子どもでも自分にぴったりのフィット感に調整できます。「Cadet Mini」はターンやスピードコントロールなど、基礎を固めたい段階のジュニアにおすすめのビンディングです。

【UNION】Cadet Pro

ブランド | UNION |
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モデル | Cadet Pro |
フレックス | ミディアムフレックス |
サイズ | S(21~23.5cm) M(23.5~25.5cm) |
UNIONの「Cadet Pro」は高いパフォーマンスを求める中級者〜上級者の子ども向けのジュニアモデルです。大人用ビンディングと変わらないサポート力と耐久性を持ち、子どものハードな動きでもブレることなく力強いエッジングを可能にします。
さらに超軽量でフィット感も抜群なので、子どもでも1日中快適にスノーボードを楽しめます。柔軟性とレスポンス性を兼ね備えた「Cadet Pro」は、ターンの精度を磨きたい子どもや、グラトリ・ジブに挑戦したいジュニアにもおすすめのビンディングです。

【FLUX】FL

ブランド | FLUX |
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モデル | FL |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | XS(21.0〜23.5cm) |
FLUXの「FL」は、日本ブランドらしい繊細な作りが魅力のジュニア用ビンディングです。成長期の子ども向けに、大人用に近いフィーリングを持ちながらも柔軟性を残す設計となっており、反応の良さと快適性を兼ね備えています。
軽量かつ耐久性と足元のサポート力も優れており、子どもの安定したターン操作やトリック練習に最適。さらに足を包み込むようなストラップは長時間の使用でも快適で、成長期の子どもの足にもしっかりフィットします。「FL」はゲレンデの基礎練習からパーク遊びに挑戦する子どもまで幅広く対応できるジュニアモデルです。

【BURTON】SMALLS

ブランド | BURTON |
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モデル | SMALLS |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | 22~25cm |
BURTONの「SMALLS」は、ジュニアライダーの上達を後押しする万能ビンディングです。フレックスは柔らかめながらも反応が良く、基礎的なターンからパークライディングまで幅広いシーンに対応します。大人モデル同様のテクノロジーと素材を搭載しており、快適性と耐久性も抜群のビンディングです。
成長期の子どもの足に優しくフィットする設計とホールド感により、長時間のライディングでも疲れを感じさせません。「SMALLS」はスノーボードスキルの上達を早めたいジュニアにおすすめのビンディングです。

【RIDE】K-1

ブランド | RIDE |
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モデル | K-1 |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | S(20.0〜23.0cm) |
RIDEの「K-1」は高い機能とパフォーマンスを求めるジュニア向けのビンディングです。大人同様のテクノロジーが搭載されており、高い強度とレスポンスを備えています。全体的に柔らかめのフレックスで操作性が高く、力の弱い子どもでも扱いやすいので安心です。
ストラップの操作性も良く子どもがグローブを着けたままでも簡単に着脱ができるので、リフトを降りてすぐに滑り出せます。軽量で快適なホールド感を提供してくれる「K-1」は、大人同様のパフォーマンスを求める子どもにおすすめのジュニアモデルです。
【K2】YOU+H

ブランド | K2 |
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モデル | YOU+H |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | 22.5~26.5cm |
「YOU+H」はK2がジュニア用に展開するステップアップモデルで、大人仕様に近いしっかりとしたフィーリングが魅力のビンディングです。軽さとサポート力を兼ね備え、ターンの精度やスピードコントロールを磨いていきたいジュニアにおすすめです。
シンプルながら調整の幅が広く、成長によるサイズ変化にも対応可能。基礎を伸ばしつつ、カービングやトリックにもチャレンジしたい年齢層にしっかり応えてくれるバランス感があります。ソフトフレックスで扱いやすく、耐久性・サポート力を兼ね備えた「YOU+H」は、子ども用でも性能に妥協しないジュニアモデルです。

【FLOW】MICRON YOUTH

ブランド | FLOW |
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モデル | MICRON YOUTH |
フレックス | ソフトフレックス |
サイズ | S(19.5~23.0cm) M(22.5~26.5cm) |
FLOWの「MICRON YOUTH」は革新的なテクノロジーが搭載された、リアエントリー式のジュニア向けビンディングです。ハイバックを後ろに倒し、かかと側から足を入れるだけで簡単に装着できるので、リフトを降りたらすぐに滑り出せる快適さが魅力です。
さらに3D形状のストラップが足の面積を幅広くカバーし、快適なホールド力とフィット感を実現します。軽量で操作性も高く、長時間でも疲れにくいので、1日中ゲレンデで遊びたいジュニアにおすすめの万能モデルです。

子ども用のビンディングを選ぶときの注意点

子どもが安全かつ快適にスノーボードを楽しむためには、以下の注意点も考慮してビンディングを選ぶことが大切です。
- サイズ選びは子どもの成長を考慮する
- ブーツとの相性を考慮する
- ビンディングのスタンスも考慮する
サイズ選びは子どもの成長を考慮する
キッズ・ジュニア用のビンディングは、子どもの成長を見越してサイズを選ぶことが大切です。子どもは成長が早いため、1年で足のサイズが1〜2cm大きくなることも珍しくありません。「来シーズンも履けるように」と大きめを選びたくなりますが、サイズが合っていないビンディングは操作性を大きく損ないます。
スノーボードは他にも多くのコストがかかるため1、2年でビンディングの買い替えが必要になるのは大変だと思います。予算をなるべく安く抑えるためには、対応サイズ内で大きめのビンディングを選ぶことがおすすめです。また、中古品やおさがりの活用も検討してみてください。
ブーツとの相性を考慮する
キッズ・ジュニア用のビンディング選びでは、ブーツとの相性もとても重要です。どんなに高性能なビンディングであっても、ブーツが合わなければパワーを効率的に伝えられず、子どもの滑りやすさや安全性が損なわれます。
ただし誰も聞いたことがないような海外ブランドやノーブランドを組み合わせる場合、相性が悪くフィットしない場合があるので注意してください。ブーツとビンディングが同じブランドの場合は間違いなく相性は良いので安心してください。
ビンディングのスタンスも考慮する
子ども用のビンディングは単にボードに取り付けるだけでなく「スタンス」も考慮することが大切です。スタンスとは、ビンディングをボードに取り付ける位置や角度のことを指します。ビンディングのスタンスによって、子どものボード操作の取り回しやすさやターンの安定性が大きく変わります。
また、スタンスが合っていないと子どものヒザや足首に負担がかかり、疲労やケガの原因になることもあります。子どもの体格や滑り方によっても適正スタンスは変わるので、快適にスノーボードを楽しむためにはビンディングのスタンスの特性も理解しておくことが大切です。

キッズ・ジュニア向けビンディングのまとめ
キッズ・ジュニア用のビンディングを選ぶ際には、単にデザインや価格だけで決めるのではなく、安全性と子どもが楽しめることを第一に考えることが大切です。特にサイズ選びでは、子どもの成長を見越しつつも適正範囲内で選び、大きすぎないように注意してください。
子どもは大人に比べると足の力が弱いため、軽量で柔らかめのビンディングが扱いやすく、無理のない体の動きをサポートしてくれます。着脱のしやすさも大切なポイントで、自分でスムーズに付け外しができると子どもはストレスなく快適にスノーボードを楽しめます。
この記事で紹介したおすすめモデルも参考にし、ぜひ子どもに最適なビンディングを選んで存分にスノーボードライフを楽しんでください。
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