【スノボ】ホットワックスのやり方!初心者でも自分で簡単にできる、正しい手順を解説

  • ホットワックスって自分でもできるの?
  • 正しいやり方と手順を知りたい
  • スプレーや塗るタイプではダメなの?

ホットワックスは、スノーボードの性能を最大限に引き出すために必須の作業です。ただし、やり方や手順を間違えてしまうと、効果がなかったり、板にダメージを与えてしまったりする可能性があります。

ホットワックス(ホットワキシング)とは、固形のワックスをアイロンで溶かしながら、板のソール(裏面)に浸透させていく手法のことです。これにより板の滑走性や操作性が高くなります。

 

とはいえ、初心者の人はやり方や手順がわからないという人も多いです。ホットワックスは必要なものを準備し、正しいやり方を理解すれば、初心者でも自分で簡単にできます。

この記事では、スノボ歴15年以上の管理人が、ホットワックスのやり方と手順を解説します。写真付きでわかりやすく解説しますので、参考になれば嬉しいです。 

目次

ホットワックスに必要なもの・準備するもの

スノーボードの板に自分でホットワックスをかけるには、適切な道具を準備しておく必要があります。ホットワックスをかけるうえで、最低限必要な道具は以下のとおりです。

  1. キッチンペーパー
  2. クリーナー(リムーバー)
  3. ホットワックス(固形)
  4. ワキシングペーパー
  5. スクレーパー
  6. アイロン
  7. ナイロンブラシ

基本的に上記の番号順に使います。

ワックスのメーカーやブランドにはいくつかありますが、今回はスノーボード用のワックスとして最も普及している「GALLIUM(ガリウム)」のワックスを使って解説していきます。

 

道具を持っていないという人も、Amazonや楽天で簡単に調達可能です。

筆者

セットが安くてお得です

 

【スノーボード】ホットワックスのやり方

スノーボードにおいてホットワックスは、正しい手順で行わないと効果を発揮しません。適切なやり方で丁寧にかけることで、スノーボードのパフォーマンスを最大に発揮できます。

ホットワックスをかける全体的な流れは以下のとおりです。

  1. クリーナーでソールを綺麗にする
  2. アイロンを使ってワックスを塗っていく
  3. スクレーパーで剥がす
  4. ブラシで磨く

 

では一つずつ詳細に解説していきます。

STEP

クリーナーでソールを綺麗にする

まず、ソール(裏面)を上にして、机(スタンド)の上にボードを寝かせます。

デスクの上にボードを寝かせる

※ノーズとテールの反り上がり部分を浮かせて、地面に触れないようにしてください。

 

本来は以下のようなワックススタンドでやるべきですが、サイズが大きく価格もそれなりなので、机などの代用できるものでも問題ありません。

 

キッチンペーパーとクリーナーを用意します。

キッチンペーパーとクリーナーを用意する。

 

キッチンペーパーにクリーナーを染み込ませ、ボードのソールを拭いていきます。

 

しっかりと汚れや古いワックスを拭き取りましょう。

実はボードが滑らなく一番の原因は、”ワックスが取れてきたから”ではなく、”汚れが付着しているから“なんです。

筆者

雪は意外と汚いです

 

ソールを綺麗にしたら、しっかりと乾かしてください。濡れている状態ではワックスが浸透しません。

 

STEP

アイロンを使ってワックスを塗っていく

アイロンとワックスを用意します。

アイロンとワックスを用意

使用するワックスの種類はシーズンや温度に適したものを選ぶ必要がありますが、初心者のうちは正直どれでも大丈夫です。オールシーズン対応のものを選んでおけば問題ありません。

 

まず、ワックスをソール全体に生塗り(直塗り)します。

ワックスを少しだけアイロンに当てて溶かし、柔らかくすると塗りやすくなります。

ワックスをソールに直塗り

 

全体に生塗りが完了した状態。

全体に生塗りが完了した状態。

 

生塗りが完了したら、ワキシングペーパーを敷き、ワックスを溶かしながら適量垂らします。

ワックスを溶かす。

 

ワキシングペーパーにアイロンをあてながら、ソール全体に満遍なく塗り伸ばします。左手でペーパーを引っ張りながらアイロンを一緒に動かしていくとやりやすいです。

このときに絶対にアイロンを止めないように注意してください。

 

ソール全体に塗り終えたら、常温で30分ほど放置してワックスを浸透させます。

ソール全体に浸透させる

 

STEP

スクレーパーでワックスを剥がす

次に、スクレーパーでワックスを削っていきます。

ワックスの削りカスが出るので、室内でやる際はビニールシートなどの敷物をするなど、汚れないように工夫してください。

 

 

写真のようにスクレーパーをソールにあてて剥がしていきます。

スクレーパーで削る

 

ソール全体のワックスを剥がします。

ワックスを剥がした状態
ワックスを剥がした状態

 

STEP

ブラシで磨く

ワックスを剥がし終えたら、ナイロンブラシで磨き上げます。

ナイロンブラシを用意する。

 

ソール全体をゴシゴシと磨き上げます。

ソールを磨き上げる。

※やりすぎると浸透したワックス自体も剥がれてくるので、ある程度で大丈夫です。

 

最後に、ファイバーテックスやタオルで、掻き出したワックスのカスを綺麗に拭き取ります。

細かいワックスを拭き取る。

 

ソールが綺麗になれば、完了です。

 

これで完了です。滑りに行ってOKです!

 

ホットワックスのやり方に関する注意点

自分でホットワックスをかける際には、いくつかの重要な注意点があります。板の滑走性とボードの寿命を伸ばすために、ワックスをかけるときは以下のポイントを意識してください。

  • アイロンの使い方と温度
  • ワックスの量と種類
  • ボードの清掃
  • 適切な作業環境

アイロンの使い方と温度

ホットワックスにおいて最も注意するべきポイントは、アイロンの温度調整です。温度が高すぎると、ワックスが焼けたり板のソール(裏面)が焦げ付いたりする可能性があります。ボードの滑走面を痛めてしまうと、最悪の場合ボードが使い物にならなくなります。

アイロンの温度の目安としては、ワックスが溶け出しても煙が出ない程度の温度が理想です低温から徐々に温度を上げていき、目安の温度に調整してください。

ただし、適切な温度に設定できても、アイロンを同じ場所に当て続けるとボードがダメージを受けます。ワックスをムラなく全体に広がるように、アイロンを常に動かし続けることが重要です。

ワックスの量と種類

ホットワックスをかけるときは、適切なワックスの量と種類を選ぶことが大切です。ワックスを多く塗りすぎると、滑走面が厚くなりすぎて、逆に摩擦が大きくなることで板が滑りにくくなります。適量を守り、滑走面全体に馴染ませることで、ボードの性能を最大に発揮できます。

適量はワックスのメーカーや種類によって異なります。製品の説明をしっかりと読み、適量を使用しましょう。

また、ワックスには雪質や気温に合わせた種類があります。雪が冷たく固い寒冷地用や、湿った雪質に適したワックスなど、自分が行くスキー場の環境に合わせて選ぶ必要があります。

ボードの清掃

ホットワックスをかける前には、ボードの滑走面をしっかりと清掃しておいてください。雪の水分や汚れ、古いワックスの残りなどが付着していると、新しいワックスが浸透しにくくなります。

ボードが滑りにくくなる1番の原因は、ワックスを塗っていないからではなく、ボードに付着した汚れが原因だと言われています。

専用のクリーナーやワックスリムーバーを使い、ボード全体をきれいに拭き取っておきましょう。完全に水分がなくなってから、新しくホットワックスをかけてください。

適切な作業環境

ボードにホットワックスをかける作業を行うときは、適切な作業環境を選びましょう。作業環境を選ぶときは、以下のポイントを意識してください。

  • 風通しが良い場所(できれば室外)
  • 地面が多少汚れても大丈夫な場所

ホットワックスは、風通しがよく、溶かしたワックスの蒸気がこもらない場所を選んでください。できれば室内ではなく、外で作業することがおすすめです。

溶けたワックスが床に落ちると、すぐに固まって取れにくくなります。ボードに塗ったワックスをスクレーパーで剥がすときには、大量の削りカスが出るので、ブルーシートを敷くなど対策することがおすすめです。

特に室内で作業をするときは、ワックスの削りカスが散らばる可能性があるので注意してください。

ホットワックスに関するよくある質問

ホットワックスに関するよくある質問に回答します。初心者がスノーボードを楽しむうえで知っておいて損はないので、気になる点に目を通しておいてください。

  • スプレーや塗るタイプはどうなの?
  • ホットワックスはどれくらい塗ればいい?
  • ホットワックスの頻度はどれくらい?
  • ワックスをかけないで滑るとどうなる?
  • ワックスを塗るとスピードが出すぎて怖くない?
  • レンタルの板にワックスはされているの?

スプレーや塗るタイプはどうなの?

ホットワックスは慣れると簡単ですが、初心者のうちはどうしても時間がかかってしまい、道具も必要なのでコストもかかります。

スノーボードの滑走性を高めるワックスには、ホットワックス以外にも、簡易ワックスと呼ばれるスプレータイプや塗るタイプのワックスも存在します。簡易ワックスなら、時間もコストも大幅に削減することが可能です。

ホットワックスの滑走性には負けますが、スピードに拘らない人や、日帰りで行く場合などは、簡易ワックスでも十分な効果があります。特に初心者のうちは、簡易ワックスでも全く問題ありません。

ホットワックスはどれくらい塗ればいいの?

上級者のような本格的なカービングやレースでスピードに拘るようなスタイルでない限り、ホットワックスを完璧にする必要はないです。滑走性や操作性はワックスだけで決まるわけではなく、ボードの種類や素材、雪質などによっても変化します。

そもそもスノーボードのソールは滑る素材で作られています。よほど汚れたり不純物が付着していたりしない限りは普通に滑るので、ホットワックスをある程度でOKです。

板が滑りにくいと感じたら”滑らないなりに板をどういう風に使えば走るようになるのか”と考え、エッジの使い方や身体の使い方をいろいろ試すようになるので、スノボの上達にもつながります。

ホットワックスの頻度はどれくらい?

ホットワックスをかける頻度は、滑走回数や雪質、ワックスの製品などによっても異なりますが、10日滑るごとにかけ直すことを目安としてください。また、滑りが悪くなってきたと感じた場合も、ホットワックスをかけ直すサインです。

湿った雪やシャバ雪など、水分が多い雪質ではワックスが早く取れます。逆に新雪やパウダースノーの雪質の場合、ワックスが長持ちします。

ワックスなしで滑るとどうなる?

スノーボードのソール(滑走面)は滑る素材でできているため、ワックスを塗らなくてもある程度は滑ります。しかし、ワックスを塗るほうが滑走性は圧倒的に良くなり、スノーボードのパフォーマンスも向上します。

ワックスはボードを雪の不純物や汚れから守る役割もあるため、板の寿命を伸ばすためにも大切です。ホットワックスをかける時間がない場合は、スプレーや塗るタイプの簡易ワックスだけでも塗っておくことをおすすめします。

ワックスを塗るとスピードが出すぎて怖くない?

「ワックスを塗るとスピードが出るから怖いのではないか」と不安に思う初心者の人は多いです。しかし、ワックスによって滑走性が上がること=スピードが出るということではありません。

スノーボードのスピードは、板の向きや斜面の角度によって調整します。ワックスを塗ることで滑走性が上がれば、ボードをコントロールしやすくなり、スピードの調整もしやすくなります。

逆に言うとワックスをしないほうがスピードの調整が難しくなるので、怖いと感じる要因になります。

レンタルの板にワックスはされているの?

レンタルの板もホットワックスはされていますが、たくさんの人が毎日滑っているためワックスが落ちている可能性が高いです。ワックスの頻度はレンタル店によって異なるので、多少の当たり外れはあります。

レンタルの板の滑走性が心配な人は、スプレーや塗るタイプの簡易ワックスを持っていくのがおすすめです。

まとめ:ワックスは正しい手順を理解すれば自分でもできる

ホットワックスはスノーボードの滑走性を高めるだけでなく、板の寿命を伸ばすためにも大切です。ただし適切なやり方と手順で行わないと、逆に滑りにくくなったり、ボードを傷つけたりしてしまいます。

ホットワックスは正しい手順さえ守れば、板のパフォーマンスが上がり、スノーボードの上達スピードも早くなる可能性があります。初心者の人はハードルが高いと思いがちですが、実際にやってみると意外と簡単でそんなに時間もかからないので、ぜひ自分でも挑戦してみてください。

ホットワックスを完璧にしたい人は、近くのスノーボードショップでやってもらえる場合も多いので、調べてみてください。

 

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この記事を書いた人

スノーボードを15年以上続けてきた経験と、スノーボードの良さや魅力をもっと多くの人に届けたいという思いから、スノーボードに関する様々な情報を発信しています。
主に初心者向けにスノーボードギアの選び方や、初心者の悩みを解決するような情報を発信しているので、当サイトを通じてスノーボーダーがもっと増えれば嬉しいです(^ ^)

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